舞の道
元小結・舞の海と大相撲に関するサイト。
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>> top >> 土俵作法 >> 取組前

>>入場
自分の取り組みの二つ前の取り組みが始まるときに入場します。
土俵下の東西審判委員の両脇の控えに座って自分の出番を待ちます。
その際、必ず座布団が敷いてあります。この座布団、幕下以下の力士は
ぺちゃんこの座布団を交代で使います。十両は共同の座布団ですが綿がいっぱい詰まったもの。
幕内のお関取は自分の四股名が入った専用の座布団を使うことができます。

>>四股
呼び出しに自分の四股名を呼ばれたら、土俵に上がります。
両力士揃って二字口に立ち軽くお辞儀をし
東方力士は赤房下、西方力士は白房下で拍手を打って四股を踏みます。

>>力水
身を清める意味を持ちます。勝った力士が次の取り組みの力士につけてあげます。
負けた場合は、縁起が悪いという理由から水をつけることができませんのでその次の取り組みのために控えている力士が水をつけます。
赤房下と白房下に用意してある水桶から呼び出しが汲んだ柄杓(ひしゃく)を受け取り土俵上の力士につけます。

柄杓を受け取った力士は口を軽くゆすいだ後水を吐き出し、力紙で拭きます。
テレビには映りにくい場所にあるのですが、吐き出した水と力紙を捨てる専用の器が土俵下に埋め込まれているのです。
地下の配水管へ繋がっており、そのまま下水溝へ流れていくそうです。
掃除の手間が省けるので便利ですね。地方場所や巡業では土俵の中にタンクを埋めて しのぎます。力士の皆さんは土俵の上からなのにさすが皆さん上手く狙って吐いていますよ(笑)
     
結びの前の取り組みで大関や三役力士が負けてしまった場合、誰が横綱に水をつけるのでしょうか? 答えは、その付け人です。
浴衣を着た付け人が、片方の肩を出した格好で水をつけます。
江戸時代の意気なファッションだったそうです。
←この人が付け人さん。クリックすると大きな画像が見れます。

>>塩
これは土俵を清める意味を持つと同時に力士が倒れて怪我をした時に
塩が消毒薬になるようにという意味もあります。

>>蹲踞
力士の基本姿勢のひとつ。爪先立ちをしたまましゃがみます。
そのとき膝は左右にきちんと開いていなくてはいけません。
そして背筋をピン!と張り、両手は軽く膝の上。
相手を敬う所作だそうです。

>>塵を切る
1.蹲踞の姿勢から拍手を一つ打ち揉み手をした後手の平を上に向け両腕を左右に大きく開きます。
2.サッと手の平を返します。
かの昔、野外で行っていた時に草で手を清めていたのを簡略化したもの。
武器を隠していないことを示してもいます。

>>塩
ここで2度目の塩をまきます。

>>四股
拍手を一つ打ち、四股を踏みます。
この時、膝は曲がってはいけません。
前傾しないよう、目線は遠くに持っていきます。

>>蹲踞
2度目の蹲踞。相手をきちんと目を合わせます。
一度立ち上がってから両足を肩幅より開き両手を土俵について立つ姿勢をします。
(たまに、蹲踞の姿勢から立ち上がらずにすぐ手を付く力士がいます。
本来はこれは注意されるべき所作ですが、何故かスルーされてるのが現状。 )
制限時間内であれば、いつ立っても一向に構いません。
二人の力士の呼吸が合った時が立つ時です。
呼吸が合わなければ、また塩→蹲踞→手を付くの動作を繰り返していきます。
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