舞の道
元小結・舞の海と大相撲のサイト。勿論アンオフィシャル
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>> top >> 土俵作法 >> 土俵入り

++幕の内・十両土俵入り++
>>柝(き)
呼び出しが拍子木を打ちます。続けて場内アナウンス。
「ただ今より、東(西)方力士、土表入り、先導は○○であります。」
  ※初日、3日目・・・奇数日は東方から、2日目、4日目等偶数日は西方から行います。

>>入場
奇数日は東方力士から、偶数日は西方力士から土表入りを行います。
まず行司を先頭に力士が並んで入場します。
番付が下位の力士から順番に大関までが一列に花道を歩いてきます。

その日の取組みにより、並ぶ順番が決まります。
例えば自分の番付が西10枚目だとします。
今日の対戦相手は同じ西方の15枚目の力士。
その場合、 自分の方が枚数が上なので東方に回って相撲を取ります。
土俵入りも東方からということになります。

>>力士紹介
まず行司が土俵に上がり、ぐるっと一周。土俵中央で蹲踞します。
(十両格行司は草履を履けない決まりのため土俵に上がる直前にそれまで履いていた草履をパパッと脱ぎます。砂かぶりの一番前に座っているお客のすぐ隣で脱ぐので初めての人はちょっと驚くかも(^_^;))
関取は場内アナウンス係の呼び出しから四股名・今場所の番付・出身地・所属部屋を呼ばれると二字口から土俵に上がり土俵の外側を一周し、観客の方を向いて立ちます。
その間も柝は鳴り続けます。四股名・柝・番付・出身地・部屋・柝・・・という具合です。
最後の力士を呼ぶ時だけ「最後は○○、出身地、部屋」と呼びます。

>>所作
最後の関取が呼ばれて土俵に上がると同時に外を向いていた関取は一斉に内側を向きます。
・拍手(かしわで)を一つ
・右手を挙げる(塵手水の略)
・化粧回しの両端をつまんで軽く持ち上げる(四股の略)
・両手を挙げて終了を示します。
この間、土俵中央で行司は警蹕(けいひつ)の所作を行います。

>>退場
入場時と同様、行司を先頭に花道を引き返していきます。
再び柝が入ります。
続けて反対の方屋の柝が入ります。数回交互に鳴った後、次の方屋へバトンタッチ。

++横綱土俵入り++
>>柝(き)
呼び出しが拍子木を打ちます。続けて場内アナウンス。
「ただ今より、横綱○○土表入りであります。露払い、□□、太刀持ち、△△、
先導は▽▽であります。」

>>入場
行司を先頭に露払い、横綱、太刀持ちの順に並んで花道から登場します。

>>土俵下
立行司は先に土俵に上がり、中央(仕切り線付近)まで進んだら正面を向いて蹲踞します。
3力士は真ん中に横綱、その左に露払い、右に太刀持ちが並んで土俵下に立ちます。

>>塵手水(ちりちょうず)−その1−
3力士は同時に土俵に上がり、二字口付近で蹲踞をします。
横綱は拍手(かしわで)→揉み手→拍手→両手を左右にパッと開きます。(=塵手水)
ここから先、露払いと太刀持ちの力士は横綱が土俵中央での所作を終えて
この位置に戻ってくるまで動いてはなりません。

>>四股−その1−
横綱は土俵中央まで歩き、正面を向いて立ちます。
この時、立行司はぶつからないよう向正面の方向に後ずさりします。
そして警蹕(けいひつ)の所作を行います。会場に響き渡るくらい大きく「しぃぃ―――――――――――っ」と言った後軍配に付いている房を2回(時計回り、反時計回りの順)回します。
横綱が拍手を二回打ちます。(左の画像)
右手を真横へ広げた後わき腹(盲腸の辺り)に添えて
今度は左手を真横に上げ、そして右足で四股を踏みます。
この時、「よいしょぉ!」と声をかけてあげましょう。

>>せり上がり
これも横綱土表入りの見せ場ですね。四股を踏んだその姿勢から、
雲竜型=右手を横へ広げて左手は脇腹に添えます。
不知火型=両手をそれぞれ横へ広げます。
この時きちんと腰が割れていないとちょっと格好悪いです。
そしてここから上段の構えまでゆっくりせり上がっていきます。
ただ腰を上げるのではなく、両足のつま先と踵を上手に使い
ジリッジリッと少しずつ前に出ながら上がっていきます。
せり上がりの最後のポーズは右の画像のように胸をはって静止します。ここで拍手をしてあげましょう。

>>四股−その2−
右足一回、左足一回の順番に四股を踏みます。
最初の四股の時と同様に「よいしょぉ!」と声をかけてあげましょう。

>>塵手水(ちりちょうず)−その2−
二字口に戻って再び塵手水を切ります。
3力士同時に立ち上がり、一礼をしてから花道を引き上げます。
再び柝が入ります。最初よりも速いテンポで打ちます。

++幕内・十両土俵入り(天覧相撲)++

天皇、皇后が大相撲観戦の為国技館を訪れた時は
通常の土表入りとは違ったやり方をします。

この土俵入りが本来のやり方であり、普段行われている円陣を組むやり方はあくまでも省略形であります。
>>お出迎え
天皇が国技館に到着したら赤いじゅうたんがひかれたエントランスで
親方、横綱、大関、立行司が出迎えます。
※土表入りとは直接関係は無いのですがいつも中継で映されるので入れることにしました。

>>ロイヤルボックス
天皇が理事長の案内で席につきます。
その後理事長は結びの一番まで取り組みの解説を行います。
(天皇家は代々大相撲好きが多く、いつもたくさん質問をなさるそうです。)

>>柝(き)
呼び出しが拍子木を打ちます。続けて場内アナウンス。
「ただ今より、東(西)方力士、土表入り、先導は○○であります。」

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行司の先導により、関取が花道から登場します。

>>力士整列
普段の土表入りでは行司は土俵上を一周した後土俵中央に蹲踞しますが、
天覧相撲では正面から見て一番手前(右画像左下) まで進み出ます。
関取は行事の後ろに4列縦隊に並んで蹲踞します。
左側の図は東方土表入りの時の並び方です。
番付の低い順に並んでいきます。
西方の土表入りはこれと左右反対に並ぶことになります。

>>所作
普段は省略形を行っていますが、この場合は省略せずに全て行います。
塵手水→四股

>>退場
場内アナウンス係が四股名、出身地、所属部屋を言ってからその場で
立って一礼をし、土俵から去ります。
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